セーリングワールドカップ・イエール大会

成績11

2016年ヨーロッパ遠征のメインステージ「セーリングワールドカップ・イエール大会」が開催された。フランス南東部、プロヴァンス地方イエールは、セーリングファンには馴染みの場所。地中海特有の紺碧の海とアルプスから吹き下ろす強風「ミストラル」は大会の名物で、この強烈な北風が屈強なセーラーを育ててきた。

4月後半のイエールは、春とはいえまだ肌寒い。海水は冷たく、ミストラルが吹き出せば気温は日本の真冬並に下がる。それでも、選手たちがこの大会を好んで出場するのは、安定した風と質の高い運営、五輪を目指すハイレベルな選手が集まるからである。リオ五輪まで100日を切り、出場できる大会が少ない中で、1レース1レースが貴重な経験になる。

今年も大会初日は、期待通りのミストラルが吹いた。ボートをなぎ倒すほどの強風でレースがおこなわれ、ベネッセセーリングチームも翻弄される結果となった。

セーリングワールドカップは4日間の予選8レースの合計得点と最終日の決勝レースで構成されている。決勝レースに出場するには、予選で10位以内に入らなければならない。シリーズの流れを決める初日のレースは、より重要になってくるが、ベネッセチームは波をつかみそこねたことで、苦しい戦いを強いられることになった。

「風が強いのは苦手ではありません。でも、初日に失敗が重なってしまったのは、集中力が欠けていたからだと思う。レース初日の戦い方の重要性をあらためて学びました。2日目から気持ちを修正して挑んで追い上げましたが、トップ10に入れなかったのは残念です」(吉田 愛)

強風は初日のみで、残りのレースは風の弱い場面も多く、リオデジャネイロを想定した風も吹いた。昨年からベネッセチームが課題にしている「リオの風」である。このなかで後位置から追い抜くことができたのは、本大会の収穫でもある。チームの最終成績は11位で決勝レース進出を逃した。

「最終レースで風が落ちてしまい、追い抜きにくい状況になってしまったのは残念でした。結果は4位でしたが、いまは大会で結果を出すよりも、オリンピックに向けた取り組みの中で、いかに自分たちのウィークポイントをなくしていくかをテーマにしています。その点では、課題にしている弱い風でもミスが減ってきているし、結果になっている。よい成果が得られました」(吉田愛)

ベネッセチームは、フランス・イエールを後にリオデジャネイロ入りして現地トレーニングを開始する。8月オリンピックまでの残された時間で最大限の成長を見せてくれることだろう。

成績

セーリングワールドカップ・イエール大会 470級女子成績

順位 氏名
1 GBR Hannah Mills / Saskia Clark
2 BRA Fernanda Oliveira / Ana Luiza Barbachan
3 FRA Camille Lecointre / Helene Defrance
4 NZL Jo Aleh / Polly Powrie
5 NED Afrodite Zegers / Anneloes van Veen
6 AUT Lara Vadlau / Jolanta Ogar
7 POL Agnieszka Skrzypulec / Irmina Mrozek Gliszczynska
8 SLO Tina Mrak / Veronika Macarol
9 FRA Cassandre Blandin / Aloise Retornaz
10 GBR Sophie Weguelin / Eilidh McIntyre
11 JPN 吉田 愛/吉岡美帆(ベネッセホールディングス)

大会情報

  • 大会名:セーリングワールドカップ・イエール大会
  • 日時:2016年4月25日~5月1日
  • 場所:Base Nautique Municipale Hyeres, France
  • 公式サイト:
    http://swc.ffvoile.fr/