ISAFセーリングワールドカップ・アブダビ最終戦

成績3

世界6カ国を転戦するISAFセーリングワールドカップの最終戦が、アラブ首長国連邦・アブダビで開催された。この大会は世界ランキングの上位選手だけが招待されるファイナルレガッタで、10月までの国際大会の成績により出場選手が決定する。世界ランキング5位(10月末現在)のベネッセーリングチームは、招待を受けワールドカップ・アブダビ最終戦に出場した。

アラビア湾に面したアブダビは、年間平均気温は35度を上まわる砂漠につくられた大都市。この10年ほど世界のセーリング基地として大規模なレガッタが開催されている。日本の夏に似たうだるような暑さだが、弱い風が安定して吹くことから、軽風対策を課題としているベネッセーリングチームは、トレーニングとしてもこの大会を重視した。

軽風対策は、リオ・デ・ジャネイロの海を想定してのこと。2016年8月に開催されるリオ五輪の海は軽風が吹くと予想されるため、ターゲットウインドを明確にした練習を取り入れている。同じような考えから、世界選手権二連覇のオーストリアや、ロンドン五輪で銀メダルを獲得したイギリスチームも出場し、世界のトップセーラーが戦うハイレベルな内容となった。

吉田 愛/吉岡美帆は、大会初日からトップ3を維持し、リオ五輪でもメダル候補となるオーストリア、イギリスと僅差の戦いを繰り広げた。本大会のようにライバルがはっきりしていると、通常のレースよりも至近距離で戦う場面が多くなる。ひとつのミスが命取りになるシビアな戦いが続くなか、ベネッセセーリングチームは攻めるレースを見せ銅メダルを獲得した。

「このアブダビ戦は、風の弱い中でまわりの状況をよく見て、素早く正確に判断することを意識して戦いました。また、自分たちが使い慣れたボートではなく、(主催者が用意する)チャーター艇で挑むことで、あえて乗りにくい状況を作りました。ボートのこだわりをなくして戦うことで、レース中に正しい状況判断をするためです。挑戦的な意味もあり、とても良い経験になりました。これからもリオの風を想定したセーリングを重点的におこなっていきます」(吉田)

「絶対にメダルを取りたいと思っていたので、銅メダルを取れてうれしいです。いまのわたしたちは、強風セーリングなら世界のトップと変わりありません。風が落ちてきた時に、素早く切り替えて、いかに速く走らせられるかが課題。これからも筋力トレーニングを含め、軽風の技術を向上させていきたいと思います」(吉岡)

ベネッセーリングチームは、2015年度のISAFセーリングワールドカップで、マイアミ(3位)、青島(1位)、アブダビ(3位)の3大会でメダルを獲得した。この成績は過去の日本セーリング史のなかではじめての快挙である。

成績

ISAFセーリングワールドカップ・アブダビ最終戦

順位 氏名
1 GBR Hannah Mills / Saskia Clark
2 AUT Lara Vadlau / Jolanta Ogar
3位 JPN 吉田 愛/吉岡美帆(ベネッセホールディングス)
4 JPN Akiyo Yamaguchi / Eri Hatayama
5 GBR Amy Seabright / Anna Carpenter
6 GER Annika Bochmann / Marlene Steinherr
7 ESP Angela Pumariega / Patricia Cantero Reina
8 GER Nadine Boehm / Ann-Christin Goliaß

大会情報

  • 大会名:ISAFセーリングワールドカップファイナル
  • 日時:2015年10月27日~11月1日
  • 場所:アラブ首長国連邦 Abu Dhabi
  • 公式サイト:
    http://www.sailing.org/worldcup